2021-09

禁忌の召喚者

禁忌の召喚者第六話 後編 will not move anymore

 瞬間の衝撃。 刹那の激痛。  それは、快の初めて受けた、不意打ちによる傷。 人差し指ごと指輪を落とし、快は唖然とする。 「え…………?」 快が左手を見ると、人差し指の在った形跡の残る断面が見えた。 「...
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魔術とは

魔術とは、体内に秘められた魔力を用い、想像したものを具現化させ起こす奇跡である。 扱える魔術はその身の魂に宿された属性、魔力量によって異なり、また訓練によって宿された属性以外の属性魔術を後天的に使う事も出来る。 また、...
禁忌の召喚者

禁忌の召喚者第六話 前編 狙われたkid is…

 天護町、夜の街。 破壊の跡が残され、歩道から道路一帯にかけては粉砕されたテレビモニターの破片と、ガラス片が散乱していた。 かつては、人の賑わい、屋台が点々と開かれた華の都となっていたそこは、封鎖され屋台の代わりにパトカーが停...
禁忌の召喚者

禁忌の召喚者 第五話 真の敵はcomrades? 否定のword

 ユンガに送ってもらい魔界から帰り、快はホテルの入り口に立っていた。 (残り二日か) 快は手元の二枚のカードに目を落とす。 (確か、八岐大蛇とユンガさんが入ってるんだったか………いや、待てよ?) 快はカードをポケッ...
禁忌の召喚者

禁忌の召喚者 第四.五話 敵ー the true enemyー

 「さて、と。あいつはうまくやってるかな」 カウンター席に座り、黒ビールジョッキ片手に呟くソロム。 そこはドイツ、バイエルン州の老舗酒場。 店内の客はほぼ全員、壮年から老人とみられる男性である。 その中で、ソロムは...
禁忌の召喚者

禁忌の召喚者 第四話 変革を起こすdream 増える奇跡のcomrades

 ホテルの窓から差し込む、朝日に頬を撫でられ、快は目覚める。 「んん…………」 目を開けずとも、病院のベッドとは違う柔らかな感触を下にしている事を認識した。 その感覚が、昨夜の出来事を夢幻と捉えさせなかった。 身に...
禁忌の召喚者

禁忌の召喚者 第三話 深まっていくmystery 解決はimpossible

 古びた館で、選択を迫られる快。 快の今までの疑問に対する、一部一部の解答をアイネスは答えた。 だが、それでも快はまだ発言を渋っていた。 与えられた情報への確証が掴めない以上、返答はできずにいた。 「どうしたの」 ...
禁忌の召喚者

禁忌の召喚者 第二話 出会ってしまったdestiny 引き込まれてくabyss

 怪人の魔の手から逃げ延びた快は、足を休まていた。 やってきた先は、公園から西へ四km離れた商店街。 動悸の治まらない胸を抑えつつ、快は呼吸をその場で整える。 (あんな奴を相手にするっていうのか………) 恐ろしく伸...
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異種族の総合脅威度・脅威度について

総合脅威度とは  身体能力や保有する魔力などを総合し、人類・魔族・天使・神にとっての脅威度、危険度を表すものである。 これに関する情報伝達の際には、総合脅威度はアルファベットと数字で表記され伝えられる。 またアルファベッ...
禁忌の召喚者

禁忌の召喚者 第一話 始まってしまったstory 開くはtaboo

 「…………こんなことをした、こんな運命を背負わせた奴の顔を見てやろう」 病室で、少年は手に持った銀のカードを見つめ一人呟く。 少年の名は、氷空 快。 生まれついて病を患い――その命わずかとなっている身である。 そ...
禁忌の召喚者

ー禁忌の召喚者ー 第零話 Who are you ?

誰もが寝静まった、都内の病室。 白いベッドで、ただ死を待つばかりの少年が一人点滴を受け、天井を見ていた。 少年の余命、それは夏の終わりと共に告げられるという。 医者の宣告では、二か月。 生まれつきの原因不明の病を患...
孤独なる魔王

孤独なる魔王 Beelzebub編  大地が枯れ 天は曇る(true&false)

「バアルゼブル! バアルゼブル!」 バアルゼブルは霞む目を、聞き馴染みある声に答え、無理矢理開ける。 「うぅ…………あ、アニー…………」 目の前で、心配そうにアナトはバアルゼブルの頭を撫で前髪を流す。 「何があった...
孤独なる魔王

孤独なる魔王 Beelzebub編  豊穣の王は地上にて

 魔界の中でも、最も謎めいた魔王の器の、悪魔属。 ふらりと食べ物を片手に現れては、目に映る者を小馬鹿にしたような笑みをたたえる、緑髪の悪魔の少年。 彼は、如何にして魔界へ堕ち、蠅の王となったのか。 これは、ある一族の末裔...
孤独なる魔王

孤独なる魔王 Lucifer編 第三部 輝きの潰えた日

 冥界にて、謀略を巡らせる”偽りの王”。 驕れるままに只、サタナエルは岩山の玉座で己に付き従う者達の軍を編成する。 その隣に居るのは、天界の至高にして唯一無二の偉大なる天使の長。 ルシファーである。 ルシファーは、...
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